ごあいさつ

ご縁に心より感謝いたします。

はじめまして。臼井ひとみです。

ヨガやアーユルヴァータの智慧を手引き書にして、からだやこころを調えることをはじめて20年、その方法を皆さんにお伝えすることに携わっていからは10年とすこしになります。

私のサロンは、市街地から離れた山間のお寺の一角にあり、小さくて便利でもないけれど、四季折々の自然の営みのなかで私自身のちょうどい生き方を探しながら、この場所を続けています。

必要としてくださる方に見つけていただけたとわかるとき、心の芯からあたたまるものです。

ここに訪れてくださる一日は、きっと”特別ないちにち”、だけれどもヨガやアーユルヴェータに触れることで、いつもの暮しによりそう場所になればと願っています。

これからも、共鳴してくださる方とのご縁がありましたら嬉しく思います。


ここちよく生きる

暮しのなかに現われるささいな波。ささいなことからときには大きく、内からも外からも。

それにいちいち反応する自分が嫌。「ゆらいではいけない」と気を張っていました。

近頃の私は、ゆらいでもいい、それでもいいと思っています。そんなふうに自分を信じることができるのは、ヨガ哲学とアーユルヴェーダの叡智を学んだからかなと思います。

ヨガとアーユルヴェーダは、私にとって御守りのように暮しに寄り添う”よりよく生きるための手引き書”のようなものです。

40代、すこし落ち着いてきたけれども、まだまだこれから人生のいろんな波を渡っていくんだろうなー。

ゆらいでもいい。ゆらいだら戻ればいい。

手引き書を紐解きながら、だいじょうぶ。だいじょうぶ。とゆるやかに構えています。

これまでの歩み


○東洋医学との出逢い

10代の頃より自然療法に興味を持ち、アロマセラピーやハーブを学び、2004年リフレクソロジー資格取得。

医療機関に医局秘書として勤務している時、闘病中の方を支える人(家族や医療従事者の方々)の姿を目の当たりにし、医療従事者ではない自分は病気を治すことはできないけれども、”誰かを支える人がほっと安らげる場所を作りたい”、と想いを深めた時にご縁があり2007年、鍼灸院でリフレクソロジストとして活動を始めました。

鍼灸院では東洋医学の基礎的な知識を院長より直に学び、触れ自然、身体、心、食との向き合い方が変わり、生活スタイルが一新されました。


○ヨガとの出逢い

ヨガをはじめたのは、20代のときでした。

ヨガに通い出した一番の動機は「運動不足を解消したい」といった単純なものに過ぎません。ところが、実際に自分の身体がどう動くのか感じ、何を意識して向き合えばいいのか考えることが、私の好奇心をくすぐったのも事実です。

ヨガスートラにはじまり、哲学、心理学、仏教に関する本から占星術の本まで。好奇心から知識を深め、知識は新たな好奇心へとつながっていきました。

そんな中、少しヨガから遠ざかる期間がありました。本当のことを言えば、自分の人生の道が見えなくなり、ヨガをする気力さえ失ってしまった。 生きることを苦しく感じる。そんな時期があったのです。

ある日、さすがにこれはいけないと残りの体力をかき集めてそれまでも親しんでいたヨガのイベントに参加をしました。

何を食べても砂を噛むようで、夜も眠れず、笑い方すら忘れ、黒塗りの小さな世界に自分を閉じ込めてしまっていた、当時。ヨガを通じて新鮮な空気が身体の奥深くまで流れ込んだ瞬間、言葉にできず溜め込み続けた思いが涙となって、一気に溢れ出ました。

やっぱりヨガが好き、私は生きる、とこみ上げてきた感覚を信じ、いまに続く道の一歩を踏み出しました。


アーユルヴェーダとの出逢い

アーユルヴェーダとヨガ。私にとっては、“よりよく生きるための手引書”のようなものです。

子供の頃からのアトピー性皮膚炎があり、時々湿疹がひどくなることを悩んでいました。その度に、ヨガを続け、食事や化粧品、肌に触れるものも気を付けているのになぜだろう、と哀しくなりました。自分で行ってきたことが本当に自分に合っているのかしら、と見直したいと思い学び始めました。

アーユルヴェーダは、自分の性質を知ることから始まります。そして、アーユルヴェーダが推奨している日常の養生法を実践し、生活を調えることに取り組みました。といっても、特別なことではなくごくごく暮らしの中の至ってシンプルなことばかり。でも、日日の暮らしはこれまで以上に丁寧に、なんでもない時間もぐっと深く味わえるようになった気がします。


○これからのこと

ヨガをお伝えすることをはじめて10年とすこし。アーユルヴェーダセラピストとしてもうすぐ10年。リフレクソロジストがいちばん長くて20年。

歳月を重ね、経験を重ねても、人はそれぞれ異なる背景をもっているので、何が正解なのか未だに迷うこともあります。

そんなときは無理に答えを求めようとせず、目の前の人に集中するようにしています。私から何かを与えるのではなく、一人ひとりの中にある優しさや温かさを感じてほしいから。ゆっくりゆっくりと人それぞれのペースで緩めていくように手を添えるようにしています。

絡まる糸に心が焦り、無理に解こうとすればするほど、キツく自分自身を縛り付けてしまった過去。

大きな挫折を味わったことも、そこから抜け出したことも、未だに迷い戸惑うことも、すべてが私にとって必要なこと。すべて私が歩んできた道であり、これからも歩み続ける道です。

現在私がやっているヨガもアーユルヴェーダも、もしかしたら、一般的に思い浮かべるイメージとは異なる部分も多くあるかと思います。

けれど私は、それ以上でも以下でもなく、ありのままのたった一人の私として、今できることをやり続けることが、何よりも大切だと考えています。

この場所を訪れてくださる方が心からくつろぎ、一人ひとりがその人にしかできない生き方を探し、その心地よさを知ってもらいたい。

そのお手伝いができたら、どんなに嬉しいことだろうと思います。